こんにちは、NestクリニックDX研究チームです。皆さんは予約システムと聞いてどのようなものを思い浮かべますか?飲食店や美容室の予約フォームなどでしょうか。実は医療業界にも予約システム導入は広まりつつあり、種類も様々あります。この記事では予約システムの中でも医療業界でよく使用される時間帯予約という管理方法をピックアップし、メリットとデメリットについてご説明します。時間帯予約の特徴を理解して、有効な時間帯予約システム運用につなげましょう。クリニック・病院における3種類の予約クリニック・病院の予約システムの管理方法には、順番予約・時間予約・時間帯予約の3種類があります。管理方法の種類によって最適な診療内容や患者様の疾患があるため、それぞれの特性を理解して予約管理方法を使いこなしましょう。ここでは、それぞれの予約管理方法について解説します。順番予約順番予約とは、患者様に対して診療を行う順番を約束する予約です。医療業界における診療予約の他に、回転寿司など飲食店での呼び出し順番を確定させる場面で利用されています。順番予約では基本的に当日の朝に初めて予約受付を開始します。そのため前日以前に予約を確定することが難しい、感染症などの急性疾患が診療内容として適しています。一方、ワクチン接種などの事前に準備が必要な診療内容では適していません。また順番予約のみでクリニック・病院が抱える多くの課題を解決できるわけではないため、時間帯予約と併用して補足的に活用される場合が多いです。順番予約にはクリニック・病院と患者様双方にメリットがあります。順番予約では診察日当日の予約受付を開始する際に1人あたりの診療時間が予測より長くなったとしても比較的柔軟に対応できるため、3種類の予約管理方法のうち最も運用しやすいです。また予約を前から順に呼び出すので、患者様は自分の前に何人いるのかが分かり大体の待ち時間を予測できます。時間予約時間予約とは、診療の開始時間と終了時間をあらかじめ約束しておく予約です。医療業界以外では、美容院の予約などの場面で利用されています。歯科や精神科などの診療科は、予約である程度長い時間を確保する必要がある上に時間管理がしやすいため、時間予約に適しています。一方、時間帯予約よりも厳密な時間管理が必要です。短時間で多くの方にサービスを提供すると時間のずれが生じやすく、1日に多くの患者様を診察するような診療科との相性は悪いです。時間予約では患者様は予約した開始時間に来院し、受診を終えると終了時間には帰路につきます。診療待ちの患者様が院内に溜まらないことで、待合室の混雑状況の大幅な改善につながるのです。時間帯予約時間帯予約とは、診療を開始する時間帯を約束する予約を指し、予約枠に15〜30分ほどの幅を持たせその予約の時間帯に患者様をご案内します。例えば13:00〜13:15の枠に3名を診察したい場合、この15分の予約枠に3名定員を設定するというイメージです。診療開始の時間帯のみが決められているため、予約が確定した後は来院した順に患者様の診療が開始されます。医療業界以外ではあまり見られませんが、クリニック・病院では最も一般的な予約管理方式です。そのため多くの場合「診療予約システム」といえばこの時間帯予約システムを指します。時間帯予約は予約枠に幅を持たせていることで、時間予約よりも柔軟に時間管理でき柔軟な運用が可能です。内科・小児科・産婦人科・眼科・泌尿器科など1日に多くの患者様を診察する診療科や、ワクチン接種・慢性疾患などで事前に来院予約を立てやすい診療など多岐にわたる分野で適しています。時間帯予約は3種類の予約管理方法のうち最も柔軟に運用できます。待ち時間に関するクレームや診療開始の目安時間の告知といったクリニック・病院が予約受付で抱える多くの課題の解決が可能です。一方メリットが多い分、システム自体に柔軟な設定を行える機能が備わっている必要性があります。機能が不十分であったり院内業務に適さないシステムを導入してしまうと、最終的には使いづらさからシステム運用の断念につながりかねません。クリニック・病院の業務に適したシステムを選択するようにしましょう。時間帯予約の最大のメリットは院内業務に合わせた柔軟な運用が可能であることです。これにより混雑状況の平準化や患者様側の待ち時間の短縮につながります。クリニック・病院が時間帯予約システムを導入するメリット時間帯予約システムの導入により、クリニック・病院は院内業務に合った柔軟なシステム運用が可能になります。ここでは、システムを自院用にカスタマイズすることで得られるメリットを大きく3つ解説します。混雑の平準化が期待できる時間帯予約を導入して予約枠を柔軟に設定すると、患者様の来院のコントロールが可能です。患者様の来院が多い時間帯には予約枠を少なく、逆に来院が少ない時間帯には予約枠を多く設けると、患者様の全体の来院者数を保ったまま来院時間を分散できます。このように診療の混雑時と閑散時の予約枠数を変更することで、患者様の集中を避け混雑の是正につながるのです。また混雑状況の改善により、患者様同士の接触が減少し感染リスクが低下します。高齢者や新生児など免疫力の低い患者様が集まる診療や、AIDS(エイズ)や免疫抑制治療により免疫力の低下した患者様の診療での活用が期待されます。もちろん、全ての予約を時間帯予約システムで受け付ける必要はありません。混雑状況を平準化するためのツールとして時間帯予約を活用し、順番予約など他の予約管理方法と併用しましょう。簡単に予約管理ができるようになる院内業務において時間帯予約システム最大のメリットは予約管理の簡素化です。ここでは、具体的な簡素化の例を3つ解説します。急なキャンセルや変更への柔軟な対応多くの時間帯予約システムでは、患者様からの予約の変更やキャンセルを自動もしくは半自動で対応できる機能が搭載されています。従来の電話や窓口を介した予約受付のように手動で予約管理する必要がないため、スタッフの予約受付業務の軽減につながります。またシステムの中にはチャット機能が搭載されたものもあり、患者様との連絡ツールとして利用可能です。在庫や来院数を正確に把握できる時間帯予約システムは予約管理としての役割を持ちながら、在庫管理や来院数の正確な把握にも役立ちます。システム上で予約管理を行うと、その日の何時に何名来るのかを分かりやすく把握できます。来院数に合わせたスタッフや診療器具をあらかじめ配置することにより、慌てずに診療業務に取り組めるのです。またシステム上の情報と実際の診療業務を照合すると、忙しくなる時間帯とスタッフの余る時間帯を把握できます。これにより、予約枠設定の修正ポイントが明確になりシステム上での予約受付方法の改良が容易になる点もメリットです。電話対応が減る電話予約では通常クリニック・病院の診療時間内に予約する必要があります。日中仕事や学校で忙しい患者様にとって予約自体に対するハードルが高い場合があるのです。時間帯予約システムでは予約だけでなく予約の変更やキャンセルをシステム上で行えるため、患者様の予約に関する心理的なハードルを下げることが可能です。さらに患者様がシステム上で予約する操作に慣れていくと、予約に関する電話も大幅に減少します。患者様からクリニック・病院にかかってくる電話の多くは予約に関するものです。そのため診療予約システムを正しく運用することで、電話対応にかかる時間削減につながります。さらに予約受付業務としての電話対応の減少により、来院患者の対応など他の業務へ時間をかけることが可能になるでしょう。集患力・再受診率が上がる時間帯予約システムでは24時間いつでも予約受付が可能です。仕事や学校で日中の電話が難しい患者様にとって、診療時間内にしか予約受付ができない従来の電話予約よりシステム上の方が予約を申し込みやすく、予約に対するハードルは低くなります。電話対応よりも予約システムで予約対応する方が多くの集患が期待できるのです。時間帯予約では患者様に対して診療を開始する時間帯を約束することで、予約なしの来院で長時間待つ必要がなく患者様のスケジュールへの負担が少ないのが特徴です。診療の時間帯を明確に約束し実際にその約束を守ることは患者様からの信用獲得につながるため、患者様の再受診率の向上が期待できるでしょう。さらに患者様が再受診の回数を重ねると、自院がその患者様のかかりつけ医院になり患者様との継続的な関係性を構築できます。クリニック・病院が時間帯予約システムを導入する患者様側のメリット時間帯予約システムの導入はクリニック・病院だけでなく患者様にとってもメリットがあります。ここでは、患者様が享受できるメリットを3つ挙げます。待ち時間が減る患者様からのクレームは待ち時間に関する内容が多いです。患者様との待ち時間をめぐるトラブルはクリニック・病院につきものだと言えるでしょう。時間帯予約では患者様は診察を受ける時間帯があらかじめ把握できるため、必要以上に待つ必要がありません。そのため患者様が待ち時間に関するクレームを入れることが減り、クリニック・病院とのトラブルも未然に防げます。さらに患者様が各々の診療時間帯を把握することで、待合室が混雑せず感染症の対策にもつながるのです。24時間いつでも予約できる従来の電話予約の方法しかない状況下では、クリニック・病院は診療時間中のみ予約受付が可能です。しかしネット予約の考え方が普及した現在、日中の電話が厳しい会社員や学生にとって、クリニック・病院に直接電話予約するのは不便だと感じる場合が多いでしょう。時間帯予約システムでは予約作業はもちろん、予約のキャンセルや変更の連絡も全て自動で行えます。クリニック・病院の診療時間内に電話しなくてはならないという制約から解放されるため、患者様のスケジュールへの負担が少なくなる上に心理的な負担も軽減されます。予約の日時を忘れずに済む予約忘れは再来率が低下する大きな原因の一つとなります。予約忘れによりクリニック・病院で次の診療予約日時を決定できず、予約のサイクルが崩壊するからです。また一度予約をドタキャンしたクリニック・病院に来院することに対して、患者様は心理的な障壁を感じることにもなりえます。時間帯予約システムにはリマインド機能の搭載が多いです。メールやLINEなどで予約希望日時の前にメッセージでリマインドされることで予約忘れを減らせます。リマインド機能を活用し予約忘れを防止することは再来率低下の防止にもつながるのです。クリニック・病院が時間帯予約システムを導入するデメリット時間帯予約システムがあるとクリニック・病院の診療に適した柔軟な運用が可能になり、クリニック・病院と患者様双方にさまざまなメリットをもたらします。一方、重大な注意点やデメリットもあるのです。ここでは、システム導入がもたらすデメリットを2つ解説します。患者側が特定時刻での予約をできなくなる時間帯予約は、例えば「9:00~9:30の予約」といった一定の時間幅の中で予約を受け付ける形式のため、患者様が9:00ちょうどに診療を受けられると認識している場合、患者様からクレームを受けてしまいます。これは患者様の予約に対する認識と時間帯予約の考え方の間で相違が生じているため発生するトラブルです。時間帯予約が「9:00~9:30に診療を開始する約束」なのか、「9:00~9:30に診療を終了する約束」なのかを患者様に共有することで、予約時間についてのクレームを減らせます。既存の予約受付業務を変更する必要がある時間帯予約システムの導入により既存の予約受付業務の変更を迫られる場合があります。例えば30分に3名の予約が入っている場合、1人あたり平均10分の想定で予約を受け付けていることになります。このとき1名に10分以上かけてしまうと、その後に予約している患者様の診療開始時間が遅くなってしまうのです。そのため時間内に診療を終了できるようにシステム導入前の診察方法を見直す必要があります。予約と予約以外の患者様の診療が混ざる時間帯ではどちらを優先するかについてもルールを決めておきましょう。ルールを事前に決めておらず、スタッフによって予約患者様の診療が優先されるかどうかに差が生じると、患者様とのトラブルに発展しかねません。なので、しっかりとスタッフ間で予約患者様の取り扱いに関する情報を共有しておくことが必要です。また予約システムは基本的に通信機器やインターネットを用いるため、高齢の患者様など一部の患者様にとって使いづらく混乱させてしまう可能性があります。患者様にシステムを十分使っていただくために、システムの使用方法を丁寧に説明するのが良いでしょう。時間帯予約システムを導入するべきクリニック・病院の特徴時間帯予約システムは以下のような特徴やご要望をもつクリニック・病院に対してオススメです。患者数が少ないため、患者数を増やしたい混雑時と閑散時で来院者数の差が大きい診療時間がやや長く、患者様によってかかる診療時間のばらつきが大きい来院患者様の年齢層が比較的高いまた、参考として以下に診療予約システムを導入した成功例と失敗例を3つずつ挙げます。時間帯予約システム導入の成功例電話対応が減ってスタッフの業務が改善された上に、患者様への対応に時間が割けるようになることで患者満足度も向上した学生や会社員が来院するようになり、かかりつけ医になるケースも増えた極端に混雑している時間と空いている時間がなくなった時間帯予約システム導入の失敗例患者様側に時間帯という広い枠で取っていることが伝わらずクレームが増えた予約の受け付け過ぎや時間が押してしまうことで、その後の時間帯の約束を破ることになった設けている予約枠が来院数に比べて少なく予約が取りにくいクリニックになってしまった予約システム導入に向けて知っておきたい注意点予約システムを導入するにあたって、知っておきたい5つの注意事項があります。システムを最大限活用してクリニック・病院での運用につなげるためにも留意事項について学んでおきましょう。診療内容に合わせて予約枠時間を設定する予約枠を設定するときは、予約枠1枠の時間の長さとその枠に何名まで予約を受け付けるかを考えましょう。設定した予約枠の時間が短かい、予約枠に対する予約受付人数が多すぎるなどがあると、予約時間通りに診療を進めることが難しくなります。一方、予約枠時間が長すぎる、予約枠1枠あたりの予約受付人数が少なすぎるなどがあると、時間的なロスが生じ十分な数の患者様の診療ができなくなります。つまり、予約時間通りの診療が行えるギリギリの状態からほんの少し余裕のある状態を維持できるような予約枠の調整が重要なのです。また、予約枠に対して何名予約を受け付けるかを考えることも重要です。例えば、30分に3名の予約を受け付ける場合と10分に1名の予約を受け付ける場合では1人あたりにかかる平均の診療時間が同じであるため、一見両者とも同じように患者様に対応すればいいと思うかもしれません。しかし実際の患者様の対応は両者の間で大きく異なります。前者では1名あたりの診療時間が10分を超えても、3名の診療時間の合計が30分以内に収まっていれば、問題なくその後の診療を行えます。一方、後者では診療時間を10分に収めないとその後の診療の遅れに直結し患者様とのトラブルに発展する恐れがあるのです。このように予約枠の時間に対する予約受付人数の比率が同じであっても、予約の管理や現場でのマネジメントの大変さは大きく異なります。来院患者数の多さに応じて時間帯予約と順番予約を使い分ける予約システムを使いこなすためには、各予約形式の特性を理解しそれらを効率良く組み合わせることが重要です。一般的に予約システムでは時間帯予約と順番予約の組み合わせが多いです。ここではこれら2つの予約形式に関する特性を説明します。まず、順番予約は予約した順に診療を行います。1人あたりにかかる診療時間が予測より長くなったとしても比較的柔軟に対応可能です。しかし基本は診察日当日に予約を開始するため、前もって準備が必要な診療に対応できません。したがって順番予約は診療待ちの患者様が多い場合の対応には適していますが、対応できる診療内容が限られます。一方、時間帯予約は院内業務に合わせた柔軟な運用が可能です。しかし予約に時間が関与するため、患者様の来院数が多すぎると時間通りに診療が行えず、患者様からのクレームが発生する恐れがあります。したがって時間帯予約はあらゆる診療内容に対応できますが、順番予約よりも受け入れ可能な患者数が少なくなります。予約システムを使用するときには院内業務に柔軟に対応することができる時間帯予約を主軸におき、順番予約をサポートとして用いましょう。例えば患者様の混雑が予想される時間帯では、時間帯予約の予約枠を減らす、もしくは設置せず順番予約の形式をとることで、診療開始の遅れに関するクレームがなくなります。それに対して来院患者様が少ない時間帯や事前準備が必要な診療内容では、時間帯予約を採用し予約枠を多くすることで、効率よく診療を行えます。時間帯予約と順番予約を使いこなし、より多くの患者様にとって最適な予約体制を目指しましょう。医療内容に応じて使い分けを柔軟に考える予約システムで予約枠を設定するときには時間帯に適した数の定員を調整するだけでなく、設定する医療内容がどのようなものであるかを考慮する必要があります。医療内容が異なれば、診療の対象となる患者様の数や背景が異なる上に診療にかかる時間が異なるからです。例えば健康診断では、あらかじめ受診する患者様の人数や年齢などの情報が得られている場合が多く、1人あたりの診療に要する時間が一定である場合が多いです。そのため健康診断は患者様の動きが比較的予測可能で予約枠の設定をしやすく、システムを運用しやすい医療内容となります。一方、一般診療は健康診断よりも患者様の来院の予測は難しく、患者様情報の事前取得が難しいため、診療にかかる時間が患者様によってまちまちです。一般診療の予約枠を設定するときには予約受け入れの時間帯を十分にとり、余裕をもった運用を心がけましょう。このように一口に予約枠の設定といっても、医療内容によって注意するべき内容が全く異なります。院内業務に即した上でそれぞれの医療内容に応じた予約枠の設定を柔軟に行い、予約システムを最大限活用しましょう。来院時間について患者様に案内する予約システムを利用するときには患者様に来院時間を案内しましょう。このとき、時間帯予約と時間予約の違いに注意して認識そごによるトラブルを避ける必要があります。この2つの予約管理方法の大きな違いは、時間予約は診療開始の「時間」が、時間帯予約は診療開始の「時間帯」が決められているという点です。時間予約では時間きっちりに診療を開始する必要があります。しかし時間帯予約では予約した時間帯内であれば、必ずしも時間きっちりに診療を開始する必要はないのです。例えば11:00~11:30の予約を受け付けた場合、時間予約では11:00ちょうどに診療を開始する必要がありますが、時間帯予約では11:00ちょうどに始める必要はなく予約時間帯内である11:15から診療を開始すれば問題ありません。患者様が時間帯予約の特性を十分に理解できておらず時間予約のように「時間」が決められている予約管理形式であると勘違いしている場合、診療開始が遅れたことに対してクレームをつける場合があります。このようなトラブルを避けるために、これらの差異について患者様に丁寧に説明し正しく理解していただくことが重要です。また全ての予約を予約システムで取らない場合、予約患者様と非予約患者様の来院が重なることがあります。非予約患者様が急性疾患などで緊急を要する場合、やむを得ず予約患者様の診療を後回しにして非予約患者様を優先する可能性があります。クリニック・病院はこのような可能性があることをあらかじめ患者様に伝え、きちんと理解していただくことがクレーム削減や信頼獲得につながるのです。目的や方針に合わせて比較検討する予約システムを導入する前に、本当に自身のクリニック・病院にとって適したものかどうかを慎重に吟味する必要があります。院内業務に適さないものを選択した場合、システム運用自体が困難になる可能性があるからです。ここでは、予約システム選びに失敗しないためのポイントを4つ解説します。機能に不足がないか予約システムはクリニック・病院ごとの診療運用体制に対応するために、非常に多くの設定項目が必要です。しかし診療のための必要最低限の機能を網羅できていない製品が多いのが現状です。自院に適していない製品を選択した場合、システムの運用自体難しくなる可能性があるため、製品選びはそれぞれの性能を理解し慎重に選ぶ必要があります。製品を選ぶ際には予約受付業務の削減や来院者数の増加などの目的を設定しましょう。その目的に合わせて、自院と同規模のクリニック・病院が導入しているものや院内業務への影響が小さいものを選択し、実際に運用できるものかどうかを考えると効果的にシステムの活用ができます。医科向けの予約システムかどうか「クリニックでも利用可能」と銘打っている予約システムの中には医科以外の業界も含めた汎用的な製品も多く、医科特有の機能が備わっていない場合が多いです。医科に特化していない製品では、例えば生年月日の入力項目や在庫管理機能など診療のためにかかせない機能が実装されていません。このような医科向けでない予約システムであっても、患者様の待ち時間など医科以外でもあてはまる課題に対しては有効ですが、それ以外の医科の特殊なオペレーションには対応できないのです。クリニック・病院の予約受付業務に関する負担を軽減するためには医科向けの予約システムを選択しましょう。無料のトライアルができるかどうか他の多くの製品と同じように、予約システムにも様々な機能の説明の載った資料が添付されています。資料を読むこともシステムを理解する上では重要ですが、実際にシステムを使用しなければ院内のオペレーションに合っているかどうか判断することは困難です。そのため無料トライアルができない製品を選択した場合、契約後にシステムの運用がクリニック・病院に馴染まず結局乗り換えで多くの初期費用が無駄になってしまう恐れがあります。自院に適していないシステムを選択しないためにも、購入・契約前に無料トライアルができるものを選択しましょう。予約システム導入により導入目的が達成されたり院内の課題が解決されるだけでなく、新たな課題が見つかる場合があります。無料トライアル期間を活用すれば、そのような課題に対してあらかじめ対応可能です。無料トライアル期間にシステムに慣れ運用方法や細かいオペレーションに関する修正を行いましょう。専用のハード機器が必要かどうか予約システムによってはハード機器が必要なものがあります。例えば、バーコードリーダーやモニターなど専門の機器やアプリケーションのインストールや登録などです。こういった製品を利用する場合は事前にきちんと準備をしていないと現場が混乱することになるため、あらかじめ比較検討した上で必要な準備をして導入を開始しましょう。まとめ時間帯予約システムは上手に活用するとクリニック・病院と患者様双方に多大なメリットをもたらします。効果を十分発揮するためには時間帯予約システムのメリット・デメリットや効率的な運用方法の理解が重要です。時間帯予約システムの性質をしっかり理解して実際の診療に活かしましょう。クリニック経営の課題を解決するなら"Nest診療"株式会社ボットロジーは、医療機関向けにLINEを活用した予約管理システム「Nest診療」を提供しており、すでに500件以上の医療機関に導入いただいています。 「Technology Partner」として、医療機関の業務効率化と体験の向上に向けたソリューションの開発・提供を行い、課題解決をサポートしてまいります。診療の効率化や再診率の向上などのクリニック経営の課題をLINEを使って解決したいと考えている医療機関様は、ぜひ"Nest診療"をご検討ください。