こんにちは、ボットロジークリニックDX研究チームです。クリニック・病院の経営において、「患者様があまり集まらない」という課題に直面することは多いでしょう。特に昨今はインターネット・SNSという新たな導線が成長するにつれて集患方法が多様化し、集患対策が容易ではなくなりました。そこで今回は、特に有効な集患対策を概観し、そのような課題を解決できる糸口を提供いたします。この記事のポイントは以下です。集患とは? クリニックの成長エンジン「集患」とは「患者数を増やすこと」です。そのための行動を、この記事では「集患対策」と呼びます。集患はクリニックの経営にとって大変重要です。売上向上による経営の安定化や拡大はもちろん、ブランド力の強化や患者満足度の向上にも直結します。例えば患者数が増えてgoogle mapにおける評価数・口コミ数が増えると、そのクリニックの信頼性(≒ブランド力)は高まり、集患と評価向上のスパイラルが期待できます。ネット上で低評価にされないための院内体制の強化も、集患対策として考慮すべき問題といえます。オンラインが台頭し集患方法が多様化した昨今では、新しい患者を引き付けるために最新トレンドの研究・効果的な手法の実践が重要です。これから、その具体的な方法をお伝えします。効果的な集患対策一覧! クリニックがとるべきマーケティング戦略3つの観点からそれぞれ3つ、合計9つの効果的な集患対策をわかりやすくご説明します。まずは、自院の現状や方針に合致するような集患対策から見ていくとよいでしょう。原始的だが悪くない! オフライン集患対策インターネットを使わないオフラインの集患対策として、ここでは「チラシ」「看板」「オフライン広告」をご紹介します。オフライン集患対策の特長としてはオンラインと異なり、ほぼ確実に生活者の方の目に触れるあまりインターネットを使わない高齢者の方に特に有効の2点があげられます。注意点としては、看板は初期費用、チラシや広告は継続費用として費用が大きい点です。これらを踏まえ、以下のような医療機関にとっては特に有効な手段といえるでしょう。新規開業でまず患者数を増やしたい資金に余裕がありさらなる拡大を目指している患者・もしくはその地域の高齢者比率が高いチラシ:新規開業、中距離からの顧客が欲しいクリニックチラシは地域内の広範な家庭に配布可能で、近~中距離の患者を集めることができます。特に、新規開業の場合はまず近隣の認知度を上げる必要性が高く、有効な手段といえるでしょう。ただし、法律により広告できる内容に制限があるため、事前の確認が必要です。具体的にチラシを考える場合は、以下のようなポイントを意識しましょう。捨てられないチラシにする:クリニックの理念(想い)や対応可能な診療など費用対効果を高める:エリアを絞る、週末など在宅率が高い時間に配布するなどすぐに予約ができるようにする:電話番号、HPのQRコードなど看板:人通りが多い場所にあるクリニック看板は常駐型の広告で、クリニックの存在・魅力を継続的に伝えることができ長期的な集患効果が望めます。特に人通りが多い場所にあるクリニックには有効です。駅前や商店街など、同じ人が何回も通ることが多く、単純接触効果でクリニックに興味をもちやすくなるのです。具体的に有効な看板を考える場合は、以下のポイントを意識しましょう。看板を設置する場所を決める:医療機関の近く、駅、電柱など価値を訴求できる看板にする:基本情報だけでなく、理念や特色も見たくなる看板にする:デザインの工夫オフライン広告:資金に余裕がありさらなる集患を目指すクリニック広告は大量の読者に訴えかけることができ、大規模な集患を実現します。具体的には駅看板、車両広告などがあげられます。この施策は、資金に余裕がありさらなる集患を目指すクリニックに有効といえます。むしろ、そうでないとなかなか大々的に広告をうつことが費用的に厳しいでしょう。具体的に有効なオフライン広告を考える場合は、以下のポイントを意識しましょう。広告の場所・形式を決める:駅や車内など看板と同様、見たくなる看板にする:デザインの工夫マーケティングの醍醐味! オンライン集患対策次に、インターネットを活用したオンラインの集患対策をご紹介します。今回は「SEO対策」「MEO対策」「SNS活用」に絞ってご説明します。近年、若い層を中心にインターネットを使った情報収集と意思決定が増えてきました。そうなると、オフライン集患対策だけでは十分な集患につながらない可能性が高くなります。オンライン集患対策の特長としては以下が挙げられます。必要な費用が少なく、作りこめば大きな費用対効果を実現できるインターネットによる情報収集と意思決定が多い若年層(30代ごろまで)の方に特に有効SEO対策:ホームページが充実している・させたいクリニックSEOとは「Search Engine Optimization」の略で、「検索エンジン最適化」を意味します。特定キーワードによってインターネット検索された場合に、検索結果の上位に表示されるようなことです。例えば「新宿 皮膚科」と検索された場合、新宿にある皮膚科はいくつもありますが、SEO対策がされていれば自院を最上位に表示させることができ、選ばれやすくなります。SEO対策は、ホームページが充実している・充実させたい医療機関が行うと有効でしょう。逆に、ホームページのデザインが良くない場合は、サイトを訪れてもむしろ離脱される可能性があります。加えて、健康情報など情報発信を積極的にしたい医療機関とSEO対策は相性が高いです。多くの人に見られる記事を作ることでサイトの評価が向上し、より検索結果の上位に入るようになります。具体的に有効なSEO対策を考える場合は、以下のポイントを意識しましょう。キーワード選定:検索されやすいキーワードを、タイトルや概要欄に含める競合サイト分析:デザインや戦略を学んだり、差別化を図ったりできるMEO対策:近隣に同診療科が多いクリニックMEOとは「Map Engine Optimization」の略で、「マップ検索エンジン最適化」を意味します。主にGoogleマップ向けの地図エンジンで、検索結果が上位に表示されるために様々な施策を行うことを指します。MEO対策は、近隣に同じ診療科が多いクリニックにとって有効です。たとえば見込み患者様の近くに複数の内科があるとします。その状態でGoogleマップに「内科」入力した場合、単純な近さだけではなく、多面的な評価によって検索結果の優先順位が決定されます。つまりMEO対策が弱いと、Googleマップから検索された場合に患者様を総取りされる可能性があり、逆に強ければ多少遠くても患者様を引き付けられるのです。具体的に有効なMEO対策を考える場合は、以下のポイントを意識しましょう。Google ビジネスプロフィールへの登録と記入:より正確かつ詳細な情報を記載する写真、ウェブサイトの登録:写真は大きな訴求方法で、ウェブサイトは予約に繋がりやすいSNS活用:親しみやすさを出したいクリニック・若年層向けのクリニックSNSとは、Social Networking Serviceの略で、インスタやLINE、facebookなどを指します。SNSによって親しみやすい情報発信と、患者との直接的なコミュニケーションが可能になります。SNSの大きな利点は、患者がクリニックに対して心理的距離を縮めることができることです。加えてSNSを多く利用するのは若年層なので、患者様と親しい関係になりたい・若年層がターゲットの医療機関に特に有効な集患対策です。具体的に有効なSNS活用を考える場合は、以下のポイントを意識しましょう。使用SNSの選定:広く情報発信したい場合はインスタ、患者様と深くつながりたいならLINEなど「来たくなる」投稿をする:スタッフの人間性・患者への配慮・内装の綺麗さなど集患の基盤を整える! 院内体制による集患対策最後に、集患の基盤となる院内体制の強化をご紹介します。今回は「スタッフ対応や空間の改善」、「オンライン診療」、「診療予約システム」に絞ってご説明します。院内体制は患者様の満足度に大きく影響し、オフラインオンラインを問わず口コミの質や量に関わってきます。特にMEO対策やSNS活用においては、高評価口コミやフォロワーの数が重要指標ですが、その数値を伸ばすには院内体制の強化が必須です。院内体制には、以下のような特長があります。患者様の医療体験に直結し、口コミに繋がりやすい診療・予約のあり方をガラッと変えることも可能ではさっそく見ていきましょう。スタッフ対応や空間の改善:口コミ評価を上げたいクリニックスタッフの対応力や空間の改善は、クリニックへの好感度と口コミ評価を上げることに大きく影響します。google mapにおける口コミでも、上記2点が言及されやすいです。具体的に有効な「スタッフ対応・空間の改善」を考える場合は、以下のポイントを意識しましょう。スタッフ対応の底上げ:笑顔や説明の端的さなど心地よい空間づくり:掃除頻度の向上、座席や物の配置などオンライン診療の導入:遠隔診療が可能なクリニックオンライン診療は、遠方の患者様を集める効果的な集患対策です。オンライン診療により、患者の移動時間が節約され、手軽さが向上します。新型コロナウイルスなどの感染症対策としてもオンライン診療は有効です。ただし、遠隔診療が可能な診療は限られます。以下のような診療を行っている医療機関であれば、積極的に取り入れるとよいでしょう。生活習慣病の継続治療(花粉症、高血圧など)軽度の咳嗽や湿疹等も受け付ける内科具体的に有効な「オンライン診療の導入」を考える場合は、以下のポイントを意識しましょう。オンライン診療にできる診療の選定:「オンラインでできる」かつ「患者数を増やしたい」診療内容が望ましいオンライン診療システムの導入:オンライン診療単体または他機能との融合サービスなど、さまざまな選択肢がある。診療予約システムの導入:スタッフの電話対応が多すぎるクリニック・ワクチンなど一定期間に予約が集中するクリニック診療予約システムの導入も、院内体制の大きな改善になります。24時間予約可能や電話不要の予約による患者満足度の向上が見込めます。加えて、スタッフの電話対応時間が減るなど労力軽減にも繋がります。電話対応の多くは予約なので、それを削減できるのは診療予約システムになります。ワクチンについても、コロナやインフルエンザなど、一定期間内で予約が集中するものに対しては診療予約システムによる予約管理が有効です。具体的に有効な「診療予約システムの導入」を考える場合は、以下のポイントを意識しましょう。導入イメージを明確にする:様々なシステムについて、実際に患者様・スタッフ様の操作画面を確認してみるなど【まとめ】次世代のクリニック集患対策とは:多様化する集患ニーズと対策に対して、様々な対策を検討し優先順位をつけるべしここまで見てきたように、集患を目指すことはクリニックの持続的な成長と患者満足度の向上に直結します。自院の現状や目指すべき方向に応じて、多様な選択肢の中から最適な対策を選び実行することが求められます。その際の効果的な分け方として、「オフライン広報」「オンライン広報」「院内体制の強化」の3観点があります。クリニック経営の課題を解決するなら"Nest診療"株式会社ボットロジーは、医療機関向けにLINEを活用した予約管理システム「Nest診療」を提供しており、すでに500件以上の医療機関に導入いただいています。 「Technology Partner」として、医療機関の業務効率化と体験の向上に向けたソリューションの開発・提供を行い、課題解決をサポートしてまいります。診療の効率化や再診率の向上などのクリニック経営の課題をLINEを使って解決したいと考えている医療機関様は、ぜひ"Nest診療"をご検討ください。