こんにちは、NestクリニックDX研究チームです。クリニック・病院にとって予約受付業務は患者様とのつながりを持つために重要です。しかしこの業務は電話・窓口対応が多く他の診療業務を圧迫しています。課題解決のため診療予約システムを導入し、業務軽減と集患数増加につなげているクリニック・病院が増えているのが現状です。この記事ではクリニック・病院での診療予約システムの導入により生じるメリットや注意事項、また実際の導入手順についてご説明します。診療予約システムを導入して業務効率化・集患数アップを目指しましょう。こんにちは、ボットロジークリニックDX研究チームです。クリニック・病院にとって予約受付業務は患者様とのつながりを持つために重要です。しかしこの業務は電話・窓口対応が多く他の診療業務を圧迫しています。課題解決のため診療予約システムを導入し、業務軽減と集患数増加につなげているクリニック・病院が増えているのが現状です。この記事ではクリニック・病院での診療予約システムの導入により生じるメリットや注意事項、また実際の導入手順についてご説明します。診療予約システムを導入して業務効率化・集患数アップを目指しましょう。診療予約システムの概要診療予約システムとは、クリニック・病院の予約受付業務を自動化するシステムです。患者様がシステム上でクリニック・病院の設定した予約枠に予約を送信すると、従来の電話や窓口での予約受付業務を自動化できます。順番予約順番予約とは、患者様に対して診療を行う順番を約束する予約方式です。銀行や市役所などで整理券が発行され、順に呼び出されるように来院順に診療が行われます。そのため事前予約の確定は難しく、基本的に診療日当日の朝から予約受付が開始されます。順番予約には診療内容によって向き不向きがあります。事前予約が難しいという特性上、感染症などの急性疾患の対応との相性は良いです。一方ワクチン接種などのあらかじめ準備が必要な診療内容には適していません。また順番予約だけで待合室の混雑などクリニック・病院が抱える多くの課題を解決できるとも限りません。クリニック・病院の課題解決のために、時間帯予約と併用して補足的に順番予約を用いる運用が適したケースが多いです。時間予約時間予約とは、診療開始時刻と終了時刻をあらかじめ約束しておく予約方式です。美容院の予約のように診療時間がきっちりと決められていることが特徴です。時間予約では診療開始時刻が明確であるため、待ち時間についてのクレームを患者様から受けることが減り患者様とのトラブルが少なくなります。時間予約では診療の時間管理を行いやすいように、ある程度長い診療時間が必要な歯科や精神科などに適しています。一方、時間帯予約よりも厳密に時間管理を行う必要があるため、短時間で終了する診療や、時間の予測が難しい1日に多くの患者様を診る診療科などには適していません。時間帯予約時間帯予約とは、診療を開始する時間帯を約束する予約方式です。時間帯予約では、予約枠に15~30分ほどの幅を持たせ予約した時間帯に患者様をご案内します。例えば13:00~13:15の枠に3人を診察したい場合、この15分の予約枠に3人定員を設定するというイメージです。診療開始の時間帯のみが決められているため、予約が確定した後は患者様の来院順に診療が開始されます。時間帯予約では予約枠に幅を持たせることで、時間予約よりも柔軟に院内業務に即した運用が可能です。そのため事前予約の確定が難しい急性疾患を除くあらゆる診療に対して適しています。また時間帯予約の導入により、来院時間の分散化による待合室の混雑状況の改善や待ち時間削減による患者様の満足度向上が期待できるでしょう。診療予約システムを採用するメリット診療予約システムを採用することで、クリニック・病院と患者様は双方にとってさまざまなメリットを得られます。ここでは、クリニック・病院側のメリットと患者様側のメリットをそれぞれ3つずつ紹介します。クリニック・病院側のメリット診療予約システムの導入により、クリニック・病院はより効率良い診療の実施が可能になります。ここでは、クリニック・病院が得られるメリットを3つ挙げます。簡単に予約管理できるようになる多くの診療予約システムでは、患者様からの予約の変更やキャンセルを自動・半自動で対応できる機能が搭載されています。従来の電話や窓口からの予約受付と異なり手動での予約管理が不要なため、スタッフの予約受付業務の削減につながります。また、チャット機能を搭載した診療予約システムは患者様との連絡ツールとしての利用も可能です。診療予約システムは予約管理としての役割を持ちながら、在庫管理や来院数の正確な把握にも長けています。システム上に患者様の情報が反映されるため、その日の診療に必要な人員や医療器具の事前手配が可能です。時間帯や診療内容ごとの管理も可能なので、実際の診療業務に合わせてその都度柔軟に対応できます。診療予約システムを導入して予約受付業務をIT化し、スタッフの負担軽減を目指しましょう。混雑の偏りを平準化できる予約受付を実施していないクリニック・病院では一定の時間帯に来院が集中するケースが多く見受けられます。このような場合は待ち時間が長くなり患者様のスケジュールを圧迫するため、患者様が他のクリニック・病院に流れる可能性は非常に高いです。 診療予約システムはクリニック・病院における来院時間の集中という課題を解決してくれます。患者様の来院が多い時間帯には予約枠を少なく、逆に来院が少ない時間帯に予約枠を多く設けて患者様の予約を誘導しましょう。全体の来院者数は維持しつつ来院時間の分散が実現可能です。予約枠の設定の仕方を工夫することで患者様の来院をコントロールできるのです。また待合室が過密にならないため感染症の診療にも活用可能です。患者様同士の接触と感染症の曝露が抑えられることで、免疫力の低下した患者様にも安心して受診していただけます。混雑状況を改善し患者様1人1人に落ち着いて対応して、患者様へより質の高い診療の提供を実現しましょう。再受診率が向上する診療予約システムの多くは時間帯予約という予約管理方法を採用しています。時間帯予約の場合、患者様は予約した時間帯に来院すればいいので無駄に診療まで待つ必要ありません。患者様のスケジュール圧迫軽減につながるのです。診療開始の時間帯を明確化し実際にその約束を守ると患者様には大変満足していただけます。患者様の信用獲得につながり、再受診率の向上が期待できるでしょう。さらに患者様が再受診を重ねるとクリニック・病院がそのままかかりつけ医院になり、患者様との継続的な関係性の構築可能です。また予約キャンセルが生じた場合、クリニック・病院は空きの出た時間帯を公開し患者様の予約を再度募集することも可能です。患者様の予約が入れば予約枠のロスをなくし1日で診療できる患者様数を減らさずにすみます。診療予約システムを活用すると、無駄のない診療と再受診率の向上が見込めるのです。患者様側のメリット診療予約システムの導入はクリニック・病院側のみでなく患者様側にもメリットをもたらします。ここでは、患者様が得られるメリットを3つ挙げます。混雑した待合室で待たなくてよくなる時間帯予約方式の診療予約システムでは混雑の緩和が期待できます。例えば9:00~9:30の予約枠を設定した場合、10分前の8:50に来院し早めに診療を受けようとする患者様もいれば、あえて9:20の少し遅めに来院し空いた状態で診療を受けようとする患者様もいるでしょう。このように同じ時間帯での予約においても、患者様の来院時間に差が生じることで待合室の混雑は改善されるのです。混雑した待合室での診療待ちは患者様に多大なストレスを与えます。診療予約システムは快適な待合室づくりひいては患者様のストレスフリーな診療につながり、患者様の満足度向上に貢献するのです。24時間いつでも予約できるようになる従来の電話予約では患者様の予約可能時間がクリニック・病院の営業時間内に限定されていました。日中学校や仕事で多忙な患者様はなかなか予約の電話をする時間をとれないため、電話予約に対するハードルが高くなりがちです。一方、診療予約システムは24時間いつでも予約申し込みに対応しています。クリニック・病院の営業時間外であっても患者様の空いた時間に好きなタイミングで予約できるため、電話予約よりも敷居が低い予約方法と言えるでしょう。また日中忙しい会社員や学生などかかりつけでない新規の集患も可能です。予約のキャンセルや変更をシステム上で連絡できることも診療予約システムの大きな強みです。電話予約より予約のキャンセルや変更の連絡に対する障壁が低く、ドタキャンの頻度の低下にもつながります。診療予約システムは患者様にとってとっつきやすい予約方法であるだけでなく、医療資源のロス削減に一役買っているのです。予約した日時を忘れずにすむようになる電話予約にはメモやリマインド機能が備わっていないため、クリニック・病院側の患者様に働きかける手段が電話連絡以外に存在しません。そのため診察日前の予約の確認が難しく、予約忘れによるドタキャンがしばしば見受けられます。診療予約システムにはリマインド機能が搭載されているものも多く、LINEやメールによる予約の確認が可能です。予約を患者様自ら簡単に確認できたりクリニック・病院側から患者様に連絡できたりすることにより、ドタキャンを劇的に減らせます。特にワクチン接種の場合ドタキャンによる廃棄を防げるため、医療資源の浪費防止にもつながります。予約忘れを減らすためにも診療予約システムを有効活用しましょう。診療予約システムの導入ステップ診療予約システムを導入して実際に予約受付を開始するまでには9つのステップが必要です。ここでは、診療予約システムの導入ステップについて要点をまとめました。①スタッフ同士で話し合い、現状の課題について認識を合わせるまずクリニック・病院のスタッフ全員で診療受付に関する課題について話し合いましょう。待ち時間の長さ、電話対応の多さ、予約管理の煩雑さなどさまざまな課題が浮き彫りになるはずです。課題によって選択すべき診療予約システムが変わるので、入念に課題特定を進めることが重要です。②システム導入を進める担当者を決める診療予約システムの導入を進めるために担当者を選出しましょう。システムの情報を調べたりシステム提供会社と連絡を取ったりする担当者を導入段階で決定することで、滞りのないシステム導入が目指せるのです。③気になる診療予約システムをリストアップする①で課題が特定されたら、どのような診療予約システムがあるかリストアップしましょう。一口に診療予約システムといっても多種多様です。候補がたくさんありすぎるとどれを選べば良いか分からなくなるため、ここでは気になる診療予約システムを3つほどリストアップするのをオススメします。④リストアップした診療予約システムを無料トライアル・比較する③のリストアップが終わったら、それらのシステムを比較検討します。①で特定した自身のクリニック・病院の課題解決に必要な診療予約システムを選びましょう。必要ならばシステム会社に問い合わせ、無料トライアルで使用感を確かめたり担当者から説明を受けたりするのも良いでしょう。無料トライアルの無い診療予約システムの場合、そのシステムの選択にはリスクがあるため要注意です。システムの契約前に使用感を確かめられないため、契約後に自身のクリニック・病院に適したシステムでなかったことが発覚する恐れがあります。⑤導入する診療予約システムを決める④の比較検討の段階が終われば、いよいよ導入する診療予約システムを決定します。最終的には機能性や使いやすさ、価格などを比較して確定しましょう。⑥システムの運用開始⑤で導入する診療予約システムが決まれば、いよいよ運用開始です。クリニック・病院のスタッフ全員が運用できることが最終目標ですが、最初は②で決めたシステム担当者が運用して使い方を学ぶと良いでしょう。⑦予約枠を設計する予約受付にはどのような予約枠にするかの設計が必要です。自身のクリニック・病院にどのくらいの患者様が来院しているかを分析し、何分間に何名を予約受付するのかを決定します。クリニック・病院に合った予約枠を設計しましょう。予約枠の設計方法はこちらを参照ください。⑧事務のオペレーションの変更点を確認診療予約システムの導入によりそれまでの事務業務が多少変更されます。予約患者様が来院した時の受付方法や電話予約への対応法などをあらかじめ確認し、滞りなく日々の業務を行えるようにしましょう。⑨予約枠をHPなどに公開し受付開始⑦の予約枠の設計と⑧の事務業務の変更点確認が終われば、いよいよ予約受付開始です。予約枠をHPに公開し診療予約システムの導入を患者様にお知らせして、周知を促しましょう。LINEを用いた診療予約システムの場合、QRコードや説明のHP掲載や院内のポスター広告などを実施すると友だち登録者数の増加が期待できます。診療予約システムを導入する際に確認すべき注意点診療予約システムを導入する際に確認すべき注意点があります。ここでは、比較検討すべき項目・導入前の準備段階に必要な準備・導入後の運用段階での注意点に分けて解説します。比較検討するべき項目診療予約システムの効果を十分発揮するためにはそのシステムがクリニック・病院に適しているかを検討しなければなりません。クリニック・病院の業務効率化や集患数増加につながるシステム選びが重要です。ここでは、導入前に製品を比較検討する際に注意すべき項目を6つ挙げました。初期費用が高すぎないか・月額費用が安すぎないか診療予約システムの運用に関わる費用には大きく分けて初期費用、月額費用、別途費用の3種類があります。製品を比較検討する際はまず初期費用と月額費用に注目してみましょう。初期費用が高いほど製品の買い切り傾向が強く、月額費用が高いほどアフターサービスが充実している傾向があります。そのため初期費用が高く月額費用を抑えたシステムは、契約後のサポートやアップデートが疎かである危険性が高いです。導入するシステムは初期費用と月額費用のバランスがとれたものを選びましょう。初期費用と月額費用のバランスが良い診療予約システムを見つけたら、次は料金プランの選択が必要です。同じ製品でも利用可能な機能の幅に応じて料金プランは多岐にわたります。導入目的に応じたプランを選択できれば、使用頻度の高い機能を集めた無駄のないシステムの完成が実現します。使いにくさを感じてシステム運用に支障が出ないように料金プランもしっかり吟味しましょう。既存の業務・スタッフの状況に適したシステムか診療予約システムはクリニック・病院の既存の業務やスタッフに適したものを選びましょう。導入により大幅な業務変更を要するシステムは既存のスタッフにとって負担になります。本来スタッフの業務負担を軽減するためのシステムが、診療業務の妨げになってしまっては意味がありません。システム運用を成功させるためには、既存の業務に則したものを選択するのが重要なのです。システム担当者が常在しているとも限りません。普段システム運用に関わっていないスタッフが機能設定や予約管理を行う場合、製品の操作についてより詳しい解説や充実したサポートが必要です。既存のスタッフが誰でも使いやすいシステムを選択しましょう。診療予約システム導入後、実際にシステム運用に頻繁に関わるのはスタッフです。導入による効果を十分に得るためにはスタッフにもしっかり相談してシステムを選択することが大切なのです。無料のトライアルができるかどうか診療予約システム導入の際はできるだけ無料トライアルがある製品を選びましょう。製品のさまざまな搭載機能は説明資料を読んだだけで完璧に把握できるものではありません。使ってみて初めてその有用性や欠陥が判明することが多いのです。無料トライアルがないと、契約後にクリニック・病院の院内業務に合わないことが発覚する場合もあるでしょう。投資した初期費用を無駄にしないために無料トライアルを活用して製品の理解を深めましょう。また無料トライアルなしでいきなり診療予約システムを導入すると診療業務に支障をきたす場合があります。新たなシステム導入のときは入念な事前準備やシュミレーションが必要です。無料トライアル期間を利用して、スタッフにシステム導入後の動線や院内業務の変更点について事前共有しましょう。システム導入によるスタッフにかかる余分な負担を解消し、スタッフと患者様両方の混乱解決につながります。無料トライアルは製品の性能が導入目的達成や課題解決を実現しうるかの確認に有用なだけでなく、新たな課題発見にも役立つことがあります。無料トライアル期間を活用して、新たな課題の解決法模索や導入後の運用方法および細かい院内業務の修正を行い、盤石な体制で導入後できるだけ早くシステム運用を軌道に乗せましょう。LINEとのスムーズな接続がなされているかLINEから予約可能かどうかによって患者様の予約に対する印象は大きく変わります。今や国民の大多数がスマートフォンを持ちLINEが連絡手段として広く使われています。友人や家族との連絡のみならず職場や学校で使われる場面をよく見かけることでしょう。LINEは日常生活に欠かせないアプリになりつつあるのです。私たちの生活に浸透しているLINEを活用すれば、より多くの人々からの予約獲得が可能でしょう。一般的な予約システムでは予約時にメールアドレスの登録や新たなアプリのインストールが必要な場合が多いです。LINEを利用した予約システムの場合、これらの予約時に踏むステップが不要になります。LINEを利用した予約システムを活用すれば、「予約は面倒くさい」というイメージを払拭し予約件数の増加につなげられるのです。LINEから予約可能なシステムの選択はもちろん診療現場でも有利に働きます。医療現場と聞くと高齢の患者様が多く、一見LINE自体の導入が難しいと思われるかもしれません。しかし最近ではインターネットに不慣れな高齢者の方々も家族との連絡手段としてLINEを活用しています。LINEから予約可能なシステムを導入すると、「LINEで予約を取れて便利だ」とおっしゃる患者様も多いです。予約に対する患者様のストレス軽減のためにもLINEを利用した診療予約システムを選択しましょう。アップデートの頻度と質IT製品にとってアップデートの頻度と質は非常に重要な比較ポイントです。IT業界の進展は非常に早く、飲食業界やホテル業界ではここ10年程度でスマートフォンを利用した予約が世間に浸透しています。IT製品のユーザーは現状の機能にすぐ満足しより便利なものを求める傾向があり、その流れはどんどん加速しているのが現状です。ユーザーに使い続けてもらうためには毎月・毎週のアップデートが欠かせません。今後医療業界にも他業界と同じようにスマートフォンを使った予約が広まっていくでしょう。クリニック・病院がこの流れに対応するために診療予約システムは欠かせません。現在の製品はスマートフォンでの使用を想定していないものも多く、アップデートされなければ来院者数の伸び悩みにつながります。逆に言うとアップデートが頻繁に行われる製品であれば現時点で機能に不足を感じても今後成長が期待できるのです。またアップデートは長期的なシステム運用に大いに貢献するでしょう。導入直後に発見した課題は無料トライアルの利用により解決可能です。しかし導入後しばらくして見つかった課題にはアップデートしか解決方法がありません。アップデートがなければ時間の経過と共に使いにくく時代遅れな印象につながるのです。IT製品である診療予約システムを長く上手に使い続けるためにはアップデートは必要不可欠であると言えるでしょう。サポート体制診療予約システムにおいてサポートの充実度はシステム運用の成功を左右します。使いにくさや不明点があった場合、サポート体制が疎かだときちんと対応されません。その結果、システム運用に支障をきたしシステム運用を途中で断念することにつながりかねないのです。一口にサポート体制と言ってもさまざまな方法が存在します。例えばいつでも疑問を質問可能な「24時間体制」、IT製品初心者でも理解しやすい「マニュアルの分かりやすさ」、システムの使い方を学習するガイドとなる「プロダクトツアー」などです。これらを総合してシステムのサポート体制の充実度を判断しましょう。ただし説明資料などで「充実したサポート体制」などといった曖昧な表現で書かれている場合は注意が必要です。具体的にどのようなサポート体制かは実際に質問して回答を受けるまで分かりません。想定より充実していないシステムを選ばないように説明資料に書かれた内容を丸呑みせずサポート体制を深掘りして聞くのが望ましいでしょう。導入前に必要な準備診療予約システムの導入や比較検討の前に必要な準備をしっかりするとシステム運用の成功率がぐんと上がります。ここでは、導入前の準備段階で必要な項目を2つ挙げました。担当者を決めておく診療予約システムの運用にはシステム担当者の選定が必要です。システム運用のリーダーを導入前に決めた方が運用に向けた準備を円滑に推進できます。システム担当者を中心に導入目的を策定し、導入方法について調査しましょう。システム導入の目的を明確にする診療予約システムの導入目的やシステム導入により解決可能な課題の明確化は導入前準備に行いましょう。導入目的が曖昧な場合、上手くシステムの比較検討・運用できません。システム導入により解決可能な課題をできるだけ具体化すれば比較検討や運用を滞りなく進められます。導入目的は定量的なものと定性的なものに分けて立てましょう。例えばシステム導入により「混雑の偏りを平準化する」というのは定性的な目的であり、「再受診率を10%上げる」というのは定量的な目的です。このようにそれぞれ目的を分類すると、システム導入で解決可能な目的とシステム以外の改善策が存在する目的が明確になります。システムが本当に必要な課題が浮き彫りになるのです。最終的に目的に応じた機能が搭載されたシステムを導入しましょう。運用中の注意点導入後も上手くシステム運用できるよう心がけることが大切です。ここでは、導入後の運用段階で注意すべき項目を2つ挙げました。患者様への周知診療予約システムを導入したからといって勝手に患者様から予約が入るわけではありません。患者様から予約していただくために導入後できるだけ早く多くの患者様にシステムを利用した予約方法の周知が必要です。来院患者様への呼びかけや院内掲示板の活用、診察券・HPへの記載を通して患者様へ周知しましょう。またLINEを用いた製品の場合、公式LINEの友だち登録情報をHPに掲載したり院内にポスターを貼ったりするのも友だち数増加に効果的です。スタッフが使いこなせているかチェックする診療予約システムの効果を十分発揮するにはスタッフがシステムを十分に活用している必要があります。システム自体の使い方を理解しているか、導入前より業務効率が落ちていないか、事務業務の変更点を把握できているかなどを確認しましょう。システムを十分に活用できていない場合、マニュアルの作成やサポートスタッフへの相談によって適切なシステム運用法をスタッフに浸透させることが重要です。診療予約システムを実際に導入したクリニックの導入事例実際に診療予約システムを導入したクリニック・病院の事例を2例ご紹介します。クリニックAクリニックAは首都圏に位置し、消化器疾患や循環器疾患、糖尿病などさまざまな科目の診療可能な内科のクリニックです。2022年現在、常勤医師2名、非常勤医師10名が在籍しており、30年地域に根差した診療を行っています。導入前に抱えていた課題と導入を決めた理由クリニックAでは繁忙期の電話対応がスタッフの業務を圧迫しクリニック全体のサービスの質が低下していたため、患者様の満足度低下にもつながり何か対策が必要でした。検討の結果、自動予約受付による電話対応の削減を目的として、高齢者の方でも普段使い慣れているLINEから予約可能な診療予約システムの導入に至りました。導入後の効果2020年10月~1月までのインフルエンザ予防接種期間において、診療予約システム導入後に電話対応の時間を66時間減少させることに成功しました。また全予約数は前年度の1.6倍に増加し、全予約数のうち診療時間外の予約が6割と24時間予約による集患効果もありました。クリニックBクリニックBは総合内科専門医の院長と耳鼻咽喉科専門医の副院長の2名が在籍しているクリニックです。前身のクリニックから数えて30年近く地域に根差した診療を行っており、かかりつけ医としての役割を果たしています。導入前に抱えていた課題と導入を決めた理由クリニックBでは電話対応のみの予約受付方法にストレスを感じており、業務の効率化や患者様の細かい要望への対応を行う余裕などありませんでした。LINEを利用した診療予約システムの導入は高齢患者様の多い当クリニックに難しいと感じたようですが、時間帯予約による予約受付方法を取り入れるために導入を決定しました。導入後の効果診療予約システムの導入により予約の電話をほとんど全てLINEに誘導することができ電話対応の負担が大幅に減少しました。柔軟に予約メニューを作成でき、一斉配信を用いた予約枠のアナウンスなどによりワクチン廃棄を0.1%減らすことに成功しました。診療予約システムを導入した後の実際の流れ診療予約システム導入から運用までの間、クリニック・病院はシステム運用を成功させるために下準備が必要です。ここでは、システム導入してから運用までにクリニック・病院がやるべきことを解説します。無料トライアルで実際に使ってみる無料トライアル期間を利用して実際に診療予約システムを使ってみましょう。日々の診療でシステムを実用したときのイメージをより具体的に描けます。選択したシステムが導入前に設定した課題解決に適しているかを確認し、また新たな課題の発見にも活用しましょう。無料トライアル期間には運用開始までのマニュアルや導入に役立つサポートツールが配送されます。LINEを用いたシステムの場合、LINEの友だち登録数を増やすためのQRコードや院内広告としてのポスターなどが送られてきます。またシステム提供会社の社員がクリニック・病院のスタッフの方を交えて運用体制や機能をより具体的に説明するのもこの期間が多いです。システム試運転を行う際の手助けとして活用してください。運用方針を策定するシステム導入決定後は導入目的に沿うような実際の運用方針を策定しましょう。システム運用に日々携わるスタッフの使いやすさとクリニック・病院が抱える課題の解決法の両方に基づいた運用方針を考えることが必要です。両者のバランスが取れた運用方針では診療予約システムの実力を十分に発揮できます。システム導入時にサポート担当者と運用方針や実際の運用について打ち合わせをしておくことも重要です。システム導入後のサポート体制については導入前の段階であらかじめ調査しておきましょう。運用開始前後に疑問解消やサポートへ気軽に問い合わせる運用開始前にサポート担当者と打ち合わせを行いましょう。運用開始時に想定される不明点を事前に解消しておくとスムーズな導入・運用につなげられます。一方で実際に運用開始してから不具合や疑問点が生じることの方が多いです。想定外のトラブルが起きた際はサポート担当への問い合わせやチャット機能、Webミーティング、ヘルプなどを活用しましょう。患者様への周知や患者様側の利用方法を分かりやすく伝達する診療予約システムは導入による院内業務を一部変更する必要があります。しかしそれ以上に患者様にシステム導入をスムーズに知っていただくことがシステム運用上非常に重要です。患者様が新しいシステムの導入により混乱しないようできるだけ早く多くの患者様にシステム導入の周知が必要なのです。システム導入の周知と並行して患者様にシステムの利用方法を分かりやすく説明する必要があります。患者様にシステムに慣れていただき実際に予約を受け付けましょう。LINEなどインターネットが必要なシステムを利用する場合は患者様のインターネット環境について質問することも重要です。まとめ診療予約システムは正しく利用すれば、業務軽減や集患数増加などクリニック・病院が抱える課題の解決に大いに貢献するでしょう。導入に関わる手順や注意事項の理解は診療予約システムの活用に大変重要です。院内業務にぴったりの診療予約システムを導入し、システム運用までスムーズにつなげましょう。クリニック経営の課題を解決するなら"Nest診療"株式会社ボットロジーは、医療機関向けにLINEを活用した予約管理システム「Nest診療」を提供しており、すでに500件以上の医療機関に導入いただいています。 「Technology Partner」として、医療機関の業務効率化と体験の向上に向けたソリューションの開発・提供を行い、課題解決をサポートしてまいります。診療の効率化や再診率の向上などのクリニック経営の課題をLINEを使って解決したいと考えている医療機関様は、ぜひ"Nest診療"をご検討ください。